日本中がWBCに熱狂していた頃、俺も大の野球好きとして特別な思いがあったんだ。チケットはプレミア化してて、誰もが喉から手が出るほど欲しがってたらしいww

(WBC、楽しみだな…)


そんな中、地元の同窓会が開催されたんだけど、案の定、あいつが来たんだよ。学生時代から金とコネをひけらかす佐藤がさ。

佐藤

おい見ろよこれ!

佐藤

WBCの準決勝チケットだぜ!


奴はいきなりWBCのチケットをこれ見よがしに自慢し始めたんだ。バックネット裏のVIP席をコネで取ったとか言ってて、本当にうざかったなww

佐藤

お前みたいな平社員には一生縁がないな!

佐藤

コネで4枚も確保したんだわ!


佐藤は勝ち誇った顔で俺を見下してたけど、俺は冷静に疑問をぶつけてみたんだ。だって、今回のチケットは転売が厳しく規制されてたはずだからさ。

へぇ、すごいね。

でも、転売とか厳しく制限されてるんじゃなかったっけ?


俺の指摘に佐藤は逆ギレ。相変わらずのマウント癖で、俺を「チケットも取れない負け組」と煽り始めたんだ。取り巻きもそれに同調してゲラゲラ笑いやがって。

佐藤

あ?嫉妬かよ見苦しいなぁ!

佐藤

負け組は家で安物テレビでも見てろってんだよ!


佐藤はさらに調子に乗り始めて、俺の目の前でチケットをひらつかせたんだ。あまつさえ、土下座して頼んだらチケットを譲ってやる、なんて言い出したんだよ!

佐藤

なぁ、このチケット1枚分けてやろうか?

佐藤

今ここで俺に土下座して泣いて頼んだらな!


俺は奴の要求をきっぱりと拒否した。不正なルートで手に入れたかもしれないチケットなんて怖くて触れないし、そもそもそんな奴に頭を下げる気なんて微塵もなかったからな。

…いや、いいよ。

不正なルートのチケットは怖くて触れないし。


佐藤は俺の言葉に激高してたけど、さらに調子に乗ってSNSにチケットの写真をアップしやがった。しかも、シリアル番号までうっすら見える状態でだ。これはチャンス…!

佐藤

ふざけんな!これは有力者からのだ!

佐藤

見てろ、SNSで自慢してやる!


俺は静かにスマホを取り出して、ある番号へメッセージを送ったんだ。奴の行動は全てお見通し。これで奴は終わりだ。

(…これで奴も終わりだ)

(準備は整った)


そして試合当日。東京ドームのゲート前では、佐藤が女連れで意気揚々と入場しようとしていた。まだ自分の運命を知らずに、ね。

連れの女性

VIP席、楽しみだね!

佐藤

だろ?俺のコネはすごいやつだ!


ドームのゲートで、佐藤は係員にチケットを提示。だが、係員は驚くべき一言を放ったんだ。「こちらのチケットは無効となっております」ってさ。

係員

お客様、申し訳ございません。

係員

こちらのチケットは無効となっております。


係員の言葉に、佐藤は激しく食ってかかった。1枚50万もしたんだぞ、早く通せと喚き散らしてたな。そこに、俺が関係者を引き連れて現れたんだ。

佐藤

はぁ!?何言ってんだよ!

佐藤

俺はVIP様だぞ!早く通せよ!

やあ佐藤。随分と苦労してるみたいだね。


俺の登場に驚きを隠せない佐藤。お前みたいな貧乏人が、なんてまだ言ってる奴に、俺は自分の本当の立場を明かしたんだ。

挨拶が遅れたね。

俺、WBC運営委員会で不正転売対策チームの責任者なんだ。


俺の言葉に、佐藤の顔から一気に血の気が引いていく。奴がSNSにドヤ顔で上げた写真から、シリアル番号を追跡させてもらったことを伝えたんだ。

君がSNSに上げた写真、シリアルから追跡させてもらったよ。

君の『知人』は詐欺グループだ。チケットは無効化されてる。


佐藤の連れの女性も、偽物チケットだと知ってドン引き。金持ちアピールしてたのに、実は詐欺に遭ってたって知ったらそりゃそうなるわな。

連れの女性

え、偽物なの!?うそでしょ…

連れの女性

あなた、最低!


佐藤が「金は払ったんだ!」と必死に言い訳する中、警察と警備員が奴を取り囲んだ。もはや言い逃れはできない状況だ。ざまぁみろ、って感じだったね。

佐藤

待ってくれ!金は払ったんだ!

佐藤

試合だけでも見せてくれ!


俺は佐藤に、不正転売に関わった人間は全試合「永久追放」だと告げた。SNSで拡散したせいで、偽造チケットの捜査も始まってる。まさに自業自得だね。

残念だけど、不正転売に関わった人間は永久追放だ。

後で警察で詳しく話を聞かれると思うよ、勝ち組の佐藤くん?


後日、佐藤は詐欺グループへの関与を疑われ会社をクビに。高額な偽チケット代で借金を背負い、今はスタジアムから遠く離れた工事現場で必死に警備のバイトをしてるらしいwwざまぁww

佐藤

(なんでこんなことに…)

佐藤

(俺は勝ち組のはずだったのに…)